進学を機に一人暮らしを始める方は多いのではないでしょうか?
一人暮らしをする学生の場合、仕送りをもらう人もいれば、一方で仕送りなしで毎日の費用をやりくりする人もいます。
私も実際に体験しましたが、仕送りがあっても1ヶ月にかかる費用は家賃や食費などであっという間になくなります。
実際のところ学生の一人暮らしで仕送りなしで、生活にかかる費用をアルバイトで稼いでやっていけるのでしょうか?
そんな不安を抱えている方はいるかもしれませんが、安心してください。
一人暮らしの学生で仕送りなしでもやり方次第で生活することは可能です。
この記事では学生で一人暮らしの費用を仕送りなしでやっていく際のポイントをまとめてあります。
一人暮らしで簡単にできる節約方法についてもご紹介してありますので参考にしてみてください!
一人暮らしの費用を学生が仕送りなしでやっていける?!

一人暮らしの費用を学生が仕送りなしでやっていくことはできます!
ある調査によると一人暮らしの大学生への仕送り額は平均で7~9万円前後になるそうです。
仕送りなしの場合、同じ金額くらいはアルバイト等で稼ぐ必要がありそうですね。
時給1000円のアルバイトで7万円を稼ごうと思うと1ヶ月70時間。1日4時間働くとしても週4〜5日程度は働く必要があります。
ですが学校の授業や実習を優先するとアルバイトも思ったようにできませんので、経済的には厳しいことが予想されます。
実際に仕送りなしでの一人暮らしがどんな風だったのか、体験した方のお話を少しご紹介したいと思います。

基本週6日でアルバイトをしていました。
たまたま近所に良いバイト先があったので、飲食店などと掛け持ちして月12万円くらいでなんとか生活をしていました。

東京住まいで家賃3万、食費や光熱費等で3万で暮らしています。
月6万稼ぐのは難しくありませんが、スマホ代や娯楽費まで含めるとキツいのでどれかを我慢しないと難しいですね。
アルバイトの掛け持ちは体力的にキツイですし、友達とご飯に行ったりカラオケに行ったりと息抜きの時間も削らなければいけません。
一人暮らしの費用を仕送りなしでやりくりするのは、体力的にも精神的にも楽ではないと思っておいた方がいいですね。
私も高校卒業後、仕送りをしてもらいながら大学に進学しましたが、仕送りだけでは足りないことがありました。
仕送りも最初は毎月もらっていましたが、途中から口座にお金がなくなってきたら振り込んでもらうようになったため、本当に無駄遣いはできませんでした。
仕送りでもらったお金は全て家賃や食費、光熱費に消えてしまう為、それ以外は全てアルバイト代でやりくりしていましたね。
ですので学生が仕送りなしで生活する場合は、バイトのかけ持ちや生活費を切り詰めるなど工夫をしないと厳しのではないかと思います。
アルバイトは年間103万円の範囲内で働くべき?!
一人暮らしの学生がアルバイトで働く際、親の扶養内で働くなら年間103万円、勤労学生控除を受けるなら130万円以内であれば課税されません。
アルバイトで稼ぎすぎてしまうと税金の対象になることはご存じですか?
所得税を計算する場合、給与所得控除といって必要経費のようなものを差し引いて計算されます。
年収が162.5万円以下の場合は、給与所得控除が「一律55万円」になります。
またそれとは別に全ての人が税金の基礎控除として年収から「48万円」を差し引くことができます。
つまり課税対象となるのは【給与所得控除55万円+基礎控除48万円=103万円】を超えた部分になる訳です。
逆に言えば、その範囲内で働けばもらったアルバイト代は全額生活費に充てることができるのでお得です。
また、学生の場合は条件を満たせば「勤労学生控除」が受けられので、年間で最大130万円までであれば非課税になります。

勤労学生控除が受けられれば、アルバイトでもっと稼ぐこともできますね!
注意していただきたいのは、もしあなたが親御さんの扶養に入っている場合、あなたが年収103万円を超えてしまうと親御さんは扶養控除を受けられなくなります。
親御さんの負担は、年収500万円の場合で年間約9万円ほど今より多く税金を納めることになります。
一人暮らしで生活にかかる費用を仕送りなしでやっていく場合、扶養を外れるか外れないかは事前に親御さんとよく相談しておくのがおすすめです。
学費免除や減免制度をできるだけ利用する
2020年4月から高等教育の修学支援新制度が始まり、条件を満たせば返済不要の「給付型奨学金」と「学費の減免」が受けられるようになりました。
経済的に厳しい世帯であればより手厚い支援が受けられますので、こういった制度も利用すると仕送りなしでもあなたの負担が軽減できます。
世帯年収や通学する学校の種類によって奨学金や学費の減免金額が違いますので、実際にどれくらいの金額になるのかまとめてみました。
<奨学金の月額・一人暮らしの場合>
国公立 | 私立 | |
第1区分 (世帯年収・約270万円) | 66,700円 | 75,800円 |
第2区分 (世帯年収・約300万円) | 44,500円 | 50,600円 |
第3区分 (世帯年収・約380万円) | 22,300円 | 25,300円 |
最大で7.58万円も奨学金をもらえるのはとてもありがたいですし、これだけ手厚ければアルバイトとの併用でなんとかなりそうですね。
<授業料の年間減免上限額>
国公立 | 私立 | |
第1区分 (世帯年収・約270万円) | 535,800円 | 700,000円 |
第2区分 (世帯年収・約300万円) | 357,200円 | 466,700円 |
第3区分 (世帯年収・約380万円) | 178,600円 | 233,400円 |
国公立だけでなく私立の大学まで授業料の減免があれば、家庭の事情を理由に進学を諦めることもなくなりそうです。
給付型の奨学金は貸与型の奨学金とは違って、そもそも返済する必要がありません。
また学費については毎年の授業料だけでなく、入学時に負担する入学金についても減免が受けられます!
注意点として「2年制の短大や専門学校」では1年に2回、「4年制大学」では毎年成績等について審査があります。
成績不良で制度が利用できなくなると、学費も奨学金も打ち切りになりますのでしっかり勉強してくださいね!
一人暮らしの費用は平均でいくら必要?

一人暮らしで1ヶ月に必要な費用は、学費を除いて平均で約9万円になります。
実際に国公立や私立の4年制大学に通う学生の一人暮らしの生活費は、平均で年間約111.5万円、1ヶ月に約9.2万円ほどかかります。
<下宿やアパートの場合(年間)>
国立 | 公立 | 私立 | 平均 | |
食費 | 288,000 | 266,000 | 267,000 | 274,000 |
住居・光熱費 | 530,000 | 493,000 | 483,000 | 502,000 |
保険衛生費 | 40,000 | 44,000 | 43,000 | 42,000 |
娯楽・嗜好費 | 137,000 | 137,000 | 136,000 | 137,000 |
その他の日常費 | 147,000 | 173,000 | 162,000 | 160,000 |
小計(生活費) | 1,142,000 | 1,113,000 | 1,091,000 | 1,115,000 |
また月々の費用とは別に部屋を借りたり家具や家電を買い揃えたり、一人暮らしを始める際には初期費用もかかります。
私の経験談ですが、実家を離れて一人暮らしをする際の荷物は衣類や勉強道具以外はほとんど持たずに現地で調達するのがおすすめです。
新生活を始める時期は引っ越し業者も繁忙期で、引っ越し費用が通常よりもかなり高くなっています。
最低限生活に必要な家電や寝具は、現地でまとめ買いをした方が値引きをしてもらいやすいですし運搬費用もお値打ちです。
一方で家具などは部屋の広さもありますので、最低限のもの以外は生活しながら少しずつ揃えるのがおすすめです。
最近はフリマや個人間で不用品を譲ったり譲ってもらったり、工夫をすれば欲しいものが安く手に入る場合もあります。
これからの生活費を考えて、極力節約できるところは節約してお金の負担を減らしておきましょう!
学費を自分で負担する場合の費用はいくら?
一人暮らしの学生で仕送りなしの場合、学費を含めた1ヶ月の費用は平均で13.5万円〜16.6万円になります。
毎年かかる授業料は国公立で月額4.5万円、私立で7.6万円程度かかりますので、生活費を月9万円とすると国公立で13.5万円、私立で16.6万円になります。
<年間授業料>
授業料(年間) | 月額 | |
国公立大学 | 536,000円 | 45,000円 |
私立大学 | 930,000円 | 76,000円 |
私立は学費が高いと言いますが、学費を含めて月に16.6万円も必要になるとアルバイトだけでは難しいと思います。
親御さんからの仕送りがないのであれば、奨学金制度を利用する必要がありますね。
一人暮らしを始める際の初期費用は50万円が目安!
一人暮らしを始める際の初期費用は「50万円」あれば、物件の契約費用だけでなく家具家電、引越し代もカバーできます。
部屋を借りる際には敷金・礼金・仲介手数料など諸々あるため、一般的には初期費用として家賃の5〜6ヶ月分は掛かります。
敷金は部屋を借りるにあたり大家さんに預けておく担保金で、家賃滞納の際の補填や部屋の修繕などに当てられます。

部屋をきれいに使っていれば、退去の際に現状回復の費用を差し引いた残金が戻ってきますよ!
敷金・礼金ゼロという物件もありますが、物件数が少なかったり家賃が割高だったりしますし、退去時に修繕費を負担するのは変わりません。
どちらの物件を選ぶかは、あなたの状況に合わせてもらうのがおすすめです。
また「フリーレント」と呼ばれる物件があることはご存じですか?
「フリーレント」とは一定期間の家賃が無料になる物件のことで、入居後1~3ヶ月分の家賃が無料になる場合が多いようです。
入居者側にかなりメリットがあるのでは?と思いますが、大家さんにとっても空室のリスクを軽減するメリットがあります。
注意点は「短期解約違約金」と言って、既定の期間住み続けなければ退去時にサービスした家賃を負担しなければなりません。
一人暮らしの費用を大幅に節約することは可能ですが、契約する際はリスクも考慮してお部屋を決めてくださいね!
一人暮らしの費用を節約してやりくりする方法

一人暮らしの費用を仕送りなしでやりくりするためには、奨学金を利用しアルバイトをする一方で、家賃などの生活にかかる費用を節約する必要があります。
学生の場合、学業との両立をすることが前提となりますので、毎日アルバイトばかりする訳にはいきません。
かといって仕送りなしでの一人暮らしのため、限られたアルバイト代を節約して家計をやりくりしていくしか方法がありません。
これからご紹介する節約の方法は、誰でもできる簡単なものばかりです。私も実際にやっているのでおすすめですよ!
家賃は収入の1/3程度を目安にする
一人暮らしの費用の中で大きなウエイトを占める家賃は、収入の1/3を目安にするのがおすすめです。
一般的に一人暮らしで住む家の家賃は「手取り収入の1/4から1/3程度」といわれています。
一人暮らしの学生の平均的な生活費を約9万円とした場合、家賃に充てられるのは最大3万円程度と考えておいた方が良いでしょう。
家賃3万円となると地域によってはかなり厳しいと思いますが、毎月必ず出ていく固定費はできるだけ低くしておいた方が安心です。
家賃を抑えることでかなりやりくりが楽になりますので、まずはできるだけ家賃の安い物件を探しましょう!
- 築年数が古い
- 日当たりが悪い
- 最寄り駅から遠い
- お風呂とトイレは「ユニットバス」
家賃の安いエリアで探すのはもちろんのこと、部屋が狭かったり間取りや階数が気に入らなかったり、我慢することが多いと思います。
これだけは譲れないと言う条件を明確にして物件を探せば、きっと良い物件に出会えるはずです!
私も初めて一人暮らしをした家は、1階に大家さんが住んでいる古いマンションでした。
シャワーも無くてキッチンの換気扇も壊れていましたが、部屋だけはとても広くて、結局就職してもそこに数年住んでいました。
1階に大家さんがいるのでセキュリティも安心だし、たまにお裾分けも貰えたしで本当に良い物件でしたよ♪
食費を上手に節約する7つの方法
毎日かかる食費は少しでも抑えたいですよね?
1回に節約できる金額は微々たるものでも、1ヶ月で考えると大きな金額になります。
毎日コツコツ続けることがポイントになりますので、1つでも2つでもできることから続けてみてください!
- 自炊をする
- まかないで食事が食べられるアルバイトをする
- 水筒を持参する
- ランチはお弁当か学食を利用する
- キャッシュレス決済やクレジットカードでポイントを貯める
- クーポンを利用する
- スーパー独自で展開するブランド商品を選ぶ
<自炊をする>
食費を節約するならまずは自炊が大前提です。
私もやっていた節約術ですが、ご飯は一度にまとめて炊いて1食分ずつラップに包んで冷凍保存するといつでも美味しく食べられます。
<まかないで食事が食べられるアルバイトをする>
飲食店やスーパーなどでアルバイトをすると、食費が安く済む可能性があります。
私は学生時代、飲食店やスーパーでアルバイトをしていました。
飲食店では営業後にまかない飯をいただけましたし、スーパーでは売り物にならない傷のある食品などを安く分けてもらえました。

交通費節約のためアルバイト先は自宅周辺がおすすめですが、自転車があるとアルバイト先の選択肢も増えますよ!
<水筒を持参する>
水筒でなくてもペットボトルの再利用でもおすすめです。
1本150円のペットボトルを1ヶ月買ったとして約4,500円です。お茶や水なら2ℓのペットボトルから補充して持っていけばかなり節約です。
<ランチはお弁当か学食を利用する>
前の日の晩ごはんを少し多めに作っておけば、次の日のお弁当に持って行くこともできます。
学食も値段の割にボリュームがあって栄養バランスも良いので、自炊に飽きたら是非利用してみてください。

自炊が苦手なので、安く食べられる学食は本当にありがたいです。
<キャッシュレス決済やクレジットカードでポイントを貯める>
キャッシュレス決済やクレジットカードを利用する場合は、1つに絞って利用するとポイントが効率よく貯まります。
また家計管理をする際にも、1つにまとめてあると家計管理がしやすいですよ。
<クーポンを利用する>
最近はアプリでいろんなお店のクーポンが使えますので、お買い物に行く前には必ずチェックして出かけると良いですね。
<スーパー独自で展開するブランド商品を選ぶ>
イオンで言うと「トップバリュ」など、スーパー独自で販売しているブランド商品は、安いのに大手メーカーのものと遜色ありません。
私もよくお世話になっていますが、まだ試したことがなければ是非その品質を体験して欲しいですね。
水道光熱費や通信費は契約内容を見直す!
水道光熱費や通信費は、契約内容を1度見直すだけで節約になります。
水道光熱費や通信費も普段の生活から節約を意識すれば、それほどストレスなく続けられることが多いですよ!
- 電気の契約アンペアを見直す
- スマホは格安SIMに変える
- 使わない家電はこまめに電源OFFやコンセントを抜く
- 節約シャワーヘッドを使う
<電気の契約アンペアを見直す>
電力会社にもよりますが、契約アンペアによって電気の料金が高くなる場合があります。
一人暮らしの場合は「30アンペア」が適切とされています。
契約アンペアが低いと複数の家電を同時に使用する時にブレーカーが落ちてしまいますので、同時に使う時は使用電力も気にしてみてください。
電気使用アンペア(A) | |
IHクッキングヒーター | 14A |
電子レンジ | 13A |
ドライヤー | 12A |
電気ケトル | 11A |
エアコン | 6.6A |
洗濯機 | 3A |
テレビ | 2A |
冷蔵庫 | 2.5A |
また最近は電力自由化により、電力会社以外でも電気料金がお得になるプランがあります。
ガスとセットにすることでさらに割引きになる場合もありますので、契約プラン自体を全体的に見直すと節約になりますよ。
<スマホは格安SIMに変える>
スマホの使用ギガ数にもよりますが、大手キャリアよりも格安SIMに契約を切り替えた方が断然お得です。
学生の場合は学割プランがありますし、動画などはWi-Fi環境で観るようにすれば使用ギガ数も抑えられます。

Wi-Fiがあれば契約ギガ数が少なくてもスマホがガンガン使えますよ!
<使わない家電はこまめに電源OFFやコンセントを抜く>
電化製品は使っていない時でも「待機電力」と言ってコンセントに接続しているだけで電気代がかかります。
外出時などはコンセントから抜いておくと節約になります。
私はコンセントをいちいち抜くのが面倒なので、一度にスイッチをOFFにできる電源タップを使っています。
外出時に複数の電源をボタン一つで切れるので、切り忘れがなくとても便利なのでおすすめですよ!
<節約シャワーヘッドを使う>
お風呂の残り湯を洗濯に使うと水道代の節約になることはご存知かと思いますが、それ以外にもお風呂のシャワーヘッドを変えるのもおすすめです。
普通のシャワーヘッドなら水圧が低いと感じる場合でも、節約タイプにするとそれほど気になりません。
まとめ

- 一人暮らしの費用を学生が仕送りなしでも工夫をすれば生活できる
- 一人暮らしでアルバイトをする場合、年間103万円以内であれば課税されない
- 学生でアルバイトをする際、勤労学生控除が受けられれば年間130万まで非課税だが親の税金が高くなる
- 経済的に厳しい世帯は「高等教育の修学支援新制度」を利用できれば、学費免除や給付型奨学金がもらえる
- 仕送りなしで学生が一人暮らしをする際に必要な平均金額は約9万円
- 仕送りなしで一人暮らしの学生が学費も負担するなら月13.5〜16.6万円必要
- 一人暮らしを始める際の初期費用は引越し費用を含めてトータル50万円が目安
- 一人暮らしで生活にかかる費用を節約するには、家賃を収入の1/3以内にしたり、自炊やアルバイト先を活用したりするのがおすすめ
- 一人暮らしの水道光熱費や通信費はプランの見直しを1度行うだけでもOK
一人暮らしの費用を学生が仕送りなしでやりくりするのは本当に大変ですが、やってみると社会勉強になります。
同時に親の苦労やありがたみも分かりますので、親やお世話になった人への感謝の気持ちが以前よりグッと強くなりました。
確かに仕送りなしでアルバイトだけでやりくりするのは不安かもしれませんが、奨学金や支援制度は探せばいろいろあります。
一人暮らしの体験は絶対役に立ちますので、是非勇気を持って1歩踏み出して欲しいと思います。
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