共働きや何らかの理由で週に何日も日中家を不在にする親にとって、夏休みなどの長期休みは子どもの安全が心配ですよね。
そんな時でも学童に入れば、大人が見守ってくれるので安心です。
普段利用していなくても、夏休みなど長期休みだけ利用することができる学童は多くあります。しかし学童は希望すれば必ず入れるというわけではなく、入れないこともあります。
学童に入れない場合は、習い事や周りの人、ファミリーサポート、民間の学童施設などをうまく活用して夏休みを乗り切りましょう。
乗り切り方を具体的にお伝えしていきます。また学童の利用条件や、パートだと入れない可能性も高いと言われる理由をあわせてお伝えしていきます。
大切な子どもが安全に、快適に過ごせる方法を見つけていただけると幸いです。
学童に入れない夏休みはどうしたらいい?
学童は、希望したからといって必ずしも入れるわけではありません。人数制限により入れない場合もあります。
でも、一人で子どもを家に残すのはとても心配ですよね。どうやって夏休みを乗り切ったらいいのでしょうか。
他の家庭は、習い事に行かせる、祖父母や友人を頼る、ファミリーサポートを活用するなどの方法を取っています。
それぞれを詳しく見ていきましょう。
学童に入れない夏休みの過ごし方
<塾や習い事に行かせる>
複数の習い事を入れて、一人の時間を埋めていく方法があります。多くの家庭が行なっている方法です。
学習塾、スイミング、ピアノ、英会話、他スポーツなどが代表的な習い事です。特に学習塾は、コマ数によっては長時間そこで過ごす事ができるので安心です。
最近は送迎付きの習い事も増えているので、チェックしてみてください。
その場合、友達と遊んだり習い事に行ったりとスケジュール管理が必要なので、両親がしっかりサポートすることも大切です。
<祖父母やママ友に頼る>
可能なら、おじいちゃんやおばあちゃんを頼って預かってもらうことも検討してみましょう。
食事や勉強の面倒、習い事への送り迎えなど、頼み事もしやすいと思います。
祖父母の家が近くにある場合は、仕事や用事がある時間だけ協力してもらえばいいので、頼りやすいのもメリットです。
また遠くに住んでいる場合は了承を得られれば、夏休みのうち数日や数週間の間泊まりで面倒をみてもらうのもいいでしょう。
祖父母以外に親戚などに頼めそうな人がいる場合、お願いしてみるのもいいですね。
また、信頼関係があって安心感のある友達のお母さんがいるなら、その友達にお願いしてみるのもいいでしょう。
子ども同士仲が良ければ、子ども自身も楽しく過ごすことができます。
ただし、友達に頼りっきりではよくありません。きちんとお礼をしたり、友達が困っている時は反対に預かってあげたりと、持ちつ持たれつの関係を築くことが大切です。
<ファミリーサポートを利用する>
ファミリーサポートとは、子育てを支援したい人と支援を受けたい親を繋いでくれるサービスです。市町村やNPOが運営を行なっています。
保育所への送迎や、サポート提供者の自宅で子どもを預かってもらうことができます。
夏休みも対応してもらえて、勤務中の長時間預けたり、習い事や学童などに行く前や後の短時間だけ預けたりしている親もいます。
利用料は、1時間に1,000円かからないくらいです。
実家が遠方など、身近の人に頼るのが難しい場合に検討してみるといいでしょう。
<子どもにお留守電してもらう>
勤務時間が短い場合や、中学年くらいになりしっかりしてきたら、子どもだけで家でお留守番してもらうという家庭もあるようです。
特に中高生など年上の兄や姉がいれば、子どもだけでのお留守番でも安心できると思います。
小学生だけでお留守番をさせる場合は、約束事や注意点を決め、しっかり守れるように練習する必要があるでしょう。
<民間の学童を利用する>
学童というと、学校で預かってもらうサービスをイメージする方が多いのではないでしょうか。
実は学童には、自治体が運営する公立の学童以外にも、民間企業が運営する小学生向けの学童保育サービスがあります。
メリットデメリットがありますが、公立学童に入れない場合、夏休みだけの民間学童を検討するのもいいでしょう。
民間学童については、後で詳しく説明します。
夏休みだけ学童に入ることはできるのか
普段は利用していなくても、夏休みに学童に入ることはできるの?
授業がある期間は学童を使っていない家庭が、不安に思う点ではないでしょうか。
自治体や施設にもよりますが、夏休みだけでも学童を利用することは可能です。
開所時間は、8:00頃から17:00か18:00くらいまでが一般的です。一部の施設では、延長保育として19:00頃まで預けられる場合もあります。
料金については施設ごとに異なりますが、月に3,000円~8,000円程度で利用できるケースが一般的です。
夏休みなどの長期休暇や土日に利用する場合、追加料金が発生する場合があるため注意しましょう。追加料金は平均として、月に2,000円前後が多いです。
実際に夏休みだけ学童を利用している家庭も多くありますので、不安に思わなくて大丈夫ですよ。
ただし、公立の学童では受け入れ人数に制限を設けている場合がありますし、募集枠が少なく埋まるのが早いケースもあります。
また場所によっては、夏休みのみの預かり自体を受け付けていない施設もあります。
夏休みに学童を利用したいと考えている場合は、事前に問い合わせをしておくようにしましょう。
直前になって入れないことが分かり焦らないようにするためにも、早い段階での確認が大切です。
夏休みに学童保育を利用するメリットとデメリット
夏休みに子どもを学童保育に預ける最大のメリットは、親が安心して家を空けられることだと思います。そして学童保育の利用は、子どもにとってもメリットがあります。
ここでは夏休みに学童を利用するメリットと、反対にデメリットをお伝えしていきます。
まず、学童保育利用がもたらすメリットです。
<安心して長時間家を空けられる>
これは親にとってのメリットです。
今の時代、共働き世帯はどんどん増加しています。それに伴い、大人がいない長時間一人で留守番して過ごす子どもも増えています。
子どもが一人で過ごす時間を不安に思っている親も多いでしょう。そんな家庭も、学童保育に預けることで安心できます。
学童保育には児童指導員が常駐しています。
また施設によっては、保育士や社会福祉士等の資格保有者が職員として働いていることもあり、安全確保に努めながら注意深く子ども達の面倒を見てくれます。
他、子どもが宿題や勉強をしないで遊びやゲームばかりになる心配もなく、犯罪や交通事故などトラブルに巻き込まれる可能性も減らすことができます。
家に子ども一人だと心配だけど、大人の目がある場所にいてくれればそれだけで不安を大きく軽減できますね。
<多くの子どもや大人と交流する機会を持てる>
こちらは子どもにとってのメリットです。
一般的に、学童保育には学校のようなクラス分けはありません。1つの部屋を共有で過ごすため、様々な学年の子ども達と接することができます。
普段の学校生活では、学年が異なる友達や学校の先生以外の大人と関わる機会は多くありません。学童保育では、学童指導員をはじめ先生以外の大人と関わる機会が増えます。
1人っ子の子どもでも、様々な年齢のお兄さんやお姉さん、年下の子供達との関わりを通して、他者への接し方など多くの新しいことを学ぶことができるでしょう。
ただ子どもによっては、普段とは違う人たちと接することにストレスを感じてしまう子もいるようです。
<休み中も規則正しい生活を送ることができる>
夏休み中は早起きをする必要がないため夜更かしする子どもも多く、早寝早起きの規則的な生活ができなくなる傾向にあります。
学童保育では学校生活に準じたスケジュールが決められているため、普段の学校がある日と同様の生活を送れるので生活リズムが崩れる心配がありません。
また学習時間が設けられていることも多く、一日の中で勉強時間を確保しやすいです。ずっと一人で家にいては勉強をしない可能性もあるので、そういった点でも安心ですね。
次に、学童保育利用がもたらすデメリットです。
<お弁当作りが必要になる>
ほとんどの公立の学童保育では、昼食は用意されていません。自宅からお弁当を持たせるか市販のお弁当を買って持ち込む必要があります。
お弁当となると、親は給食がある登校日と比べて早起きしなければいけません。仕事が忙しい親にとってはお弁当を用意することが負担となる場合もあるでしょう。
場所によってお弁当を注文できる場合もあるので、事前に確認しておくといいでしょう。
お弁当作りの手間を減らすポイントは、前日のご飯の残りや冷凍食品などを活用することです。
手の込んだものを作ろうとすると余計負担になってしまうので、時間をかけず簡単に作れるよう意識しましょう。
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<スケジュールの変更や調整が必要になる>
普段の登校日とは帰りの時間が異なるため、お迎えの時間なども変更が必要です。時には会社のスケジュールを調整する必要も出てくるでしょう。
習い事をしている場合は、その時間帯を変更する必要もあるかもしれません。
学童保育が終わった後や仕事の休日に変更した場合、帰宅時間が遅くなったり休日の自由時間が少なくなったりすることで、親にも子どもにも負担となる可能性もあります。
学童に入れない場合は民間学童を検討しよう
あなたは、公立ではなく民間の学童があることを知っていますか?
自治体の制限により夏休みのみの利用がダメな場合、人数制限で公立学童に入れない場合は、民間学童を検討しましょう。
ここでは、民間学童の特徴や公立との違いをお伝えしていきます。
民間学童とは?公立学童との違い
民間と公立学童の大きな違いは、運営元と運営資金です。
民間学童保育とは、株式会社やNPO法人などの事業者が運営を行っている学童保育です。子どもを預ける保護者が支払う利用料金を資金に運営が行われています。
一方公立学童は各自治体が設置したもので、運営資金の大部分は自治体が負担をしています。
利用料金がそのまま運営資金になる分、民間学童の方が利用料金は高くなります。
民間学童ならではのメリット
<勉強サポートや習い事など多様なサービスがある>
民間学童の多くは子どもの教育に力を入れていて、施設ごとに多様なプログラムを用意しています。
学校宿題のフォローはもちろん、個別指導を行なってくれることもあります。
勉強をさせる体制が整っているので、一人だと全く勉強しなさそうで不安、また学習に力を入れたいのであれば民間学童を選ぶといいでしょう。
他、習い事なども提供しています。
英語や音楽、体育など幅広いジャンルの習い事を用意している施設もあり、学童保育の時間で子どもの能力を発見したり伸ばしたりすることができます。
また、預けている途中でも他の習い事に行けたり、送り迎えをしてくれたりする施設もあります。
<預けられる時間が長い>
公立学童に比べて、子どもを預けられる時間が長いのも民間学童の特徴でありメリットです。
公立学童で預けられるのは基本的に18:00まで、延長できても19:00頃までです。
親がフルタイム勤務で通勤に時間がかかる場合、お迎えに行くのが難しいこともあるでしょう。そこがネックで学童に入れない親もいると思います。
一方民間学童では、20:00頃までの延長を受け付けている施設が多くあります。施設によっては22:00頃まで延長できたり、お泊まりが可能だったりの場合もあります。
夜遅い場合、夕食を提供してくれる施設もあります。
<特別な体験ができる>
公立学童では、夏休み中などに特別なプログラムやイベントを行う施設はほとんどありません。
一方で多くの民間学童では、長期休み中に様々な体験プログラムや特別なイベントを用意しています。
英会話やピアノなどの楽器、プログラミングなどの体験レッスンを受けられる施設があります。
また、キャンプやテーマパークなど、遠くへお出かけできるプログラムを用意している施設も多くあります。
英語を積極的に使う環境を作り、英語力向上をはかってくれるところもあります。
子どもによっては、長期休み中に親と一緒に自宅で過ごしたり一人で過ごしたりするより、年齢の近い友達と多様な経験をできた方が楽しいと感じる子もいるでしょう。
親だけで決めるのではなく子どもの意見も聞いてみることで、本人にとって有意義な夏休みを過ごせることでしょう。
民間学童利用にかかる料金
親にとって助かる点、嬉しい点も多いため、公立に比べて民間学童は利用料金が高くなります。これに関しては予想がつくと思います。具体的な料金を見ていきます。
公立学童は税金で運用されるため、比較的安い料金で利用できます。
一方で民間学童は一般企業や学校法人が経営していることもあり、公立学童よりも費用が高くなる傾向が強いです。
民間学童だと月に30,000円~70,000円程度で、高めで幅も広くなります。提供するサービスが豊富な施設は、その分料金も高くなります。
また夏休みなどの長期休暇は、追加料金が発生する可能性もあります。
契約を申し込む前に必ず料金を確認しておきましょう。無理なく利用できる施設を選んでくださいね。
希望の料金と最大いくらまで出せるのか予算を事前に決めておき、その範囲を超えないように選ぶことが大切です。
民間学童ならではのメリットもあるので、公立学童に入れない場合は民間の利用も検討してみるといいでしょう。
学童に入れないパート勤務の親は多い?
学童は利用条件が厳しいと言われ、特に親がパートで勤務していると入りにくいと言われています。
これは公立の学童に当てはまることです。公立学童は、募集枠が少なく倍率が高くなるため利用条件が厳しくなります。
民間学童では、パートだと入りにくいといったことはありません。
公立学童の利用条件や、パート勤務者の学童利用についてお伝えしていきます。
公立学童を利用できる条件
公立学童保育では、小学校1~6年生を対象としていて、日中に両親が家にいないことが条件となります。
共働きという理由以外にも、病気治療や介護などが理由で不在の場合も対象となることがあります。
多くの公立学童では入るために書類審査と面接が行われます。書類審査では家庭調査票や就労証明書などの提出が求められます。
ちなみに民間学童は、家庭環境などの条件は特になく、小学校に通う子どもであれば誰でも受け入れ可能となっている施設が多いです。
パートだと公立学童に入りにくい理由
公立学童の定員には限りがあり、自治体によってはすぐに埋まってしまいます。入りたくても入れない子どもが多くいて、この子たちを待機児童といいます。
夏休みなど長期休暇ではなく、登校日の放課後の学童利用に対する待機児童は10,000人以上いるとされています。
学童不足の理由は、予算不足や指導員確保が困難なことが挙げられます。
希望者数が定員を超えた場合、家庭状況や勤務形態などの基準に従って審査が行われます。
下記のような家庭は、学童利用が優先されやすいようです。
- シングルマザーやシングルファザーの家庭
- 両親ともに正社員、フルタイム勤務の家庭
- 子どもが低学年
逆に、下記の家庭は優先度が下がってしまいます。
- 祖父母など保護者代わりになる家族が同居している、または近くに住んでいる
- 両親のどちらかがパートやアルバイト、または時短勤務をしている
このような基準から、一般的に正職員に比べ、片親がパート勤務の場合は公立学童に入りにくいと言われています。
通常の授業がある期間でも入りにくいとなれば、夏休みなど長期休暇中は余計に入れなくなる可能性があります。
普段の放課後は習い事や周りの力を借りるなど、都合をつけて学童利用していないフルタイム勤務の家庭が、夏休みは都合をつけられず学童を希望することもあるからです。
公立学童を利用できず退職する親もいる
公立学童に入れないと分かり、民間学童の利用料とパート賃金を照らし合わせた結果、パートを辞めるという選択をする家庭もあります。
民間学童の利用料や預ける頻度によっては、パート給与の半分以上かかってしまう場合もあるようです。
仕事を辞めることで、子どもと一緒にいる時間が増えてメリットを感じる家庭もあります。
一方で、お金や復職などの観点からデメリットを感じる家庭もあります。
周りの子育てをしている知り合いに聞いてみたり、自治体や自宅近くで活用できるものがないか調べたりして、まずは使えそうな情報を収集をしてみましょう。
その上で両親で話し合い協力し合って、子どもにとっても親にとってもいい方法を見つけましょう。
まとめ
- 夏休みに公立学童に入れない場合、子どもが安全に過ごせる方法を考える必要がある
- 習い事をさせる、知り合いに頼る、ファミリーサポートを利用するなどの方法で、比較的安全に過ごすことができる
- 公立学童に入れない場合、民間の学童も検討してみよう
- 制限や条件がある施設もあるが、夏休みだけの学童利用も可能
- 親にとって、子どもを夏休みに学童に入れる最大のメリットは、安心して家を長い時間空けられることである
- 子どもにとっての夏休みに学童に入るメリットは、様々な人と交流できる、規則正しい生活を送れることなどがある
- 勉強や習い事をサポートしてくれる、朝から夜まで長時間預けられる、普段しない特別な体験をできるなど、民間学童だからこそできることもある
- 公立学童は人数制限があるため、正社員に比べてパート勤務は入れない可能性も高い
共働き家庭の場合、夏休みなど長期休みは子どもの生活や安全が心配ですよね。どの家庭も、あらゆる方法で不安な長期休みを乗り越えています。
公立学童の他にも利用できるサービスや施設があります。まずは情報収集をしましょう。
親のあなたも安心できて、かつ子ども自身も楽しく長期休みを過ごせる方法を見つけてくださいね。
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