飲むとのんびりほっと一息つけるほうじ茶。
香ばしいほうじ茶ならではの香り「焙煎香」には癒やされますよね。
スーパーやコンビニで手軽に購入でき、夏はアイスで水分補給に、冬はホットでリラックスしたことでしょう。
しかし、美味しいからといって大量に飲んでしまうと身体に悪影響が起こってしまう可能性もあります。
ほうじ茶にはカフェインが含まれており、大量に飲むと眠れなくなったり、胃痛を引き起こしたりしてしまいます。
一体ほうじ茶は、どれくらいなら飲んでも大丈夫なのでしょう?
ほうじ茶は高いリラックス効果や、ビタミンCが豊富にあるなどメリットがたくさんあるので、飲まないのはもったいないです!
この記事ではほうじ茶のデメリットとメリット、効能や美味しいほうじ茶の淹れ方をご紹介します。
ほうじ茶のデメリットはカフェインやカテキンの含有量
身体にいいというイメージのほうじ茶ですが、意外なことにほうじ茶にもデメリットがあります。
知らずに大量に飲むとカフェインやカテキンの作用で不眠や胃痛、吐き気など身体に様々な悪影響が出る可能性があります。
だからといって、デメリットを恐れて普段から愛用しているほうじ茶を諦める必要はありません。
ほうじ茶を飲む時は、適正量を把握して飲むようにしましょう。
ほうじ茶にはカフェインが含まれている
ほうじ茶のデメリットのひとつは、カフェインが含まれていることです。
カフェインの一日の適正量は健康な成人で400mg。妊娠中や授乳中、または妊娠を予定している女性は300mgまでとされています。
適正量を超えるとどのような変化があるのでしょうか。
カフェインを過剰摂取すると、中枢神経や消化器官が過剰に刺激され、以下のような症状が現れる危険があります。
- めまい
- 心拍数の増加
- 興奮
- 不安
- 不眠
- 下痢
- 吐き気、嘔吐
長期的に過剰摂取すると高血圧のリスクが高まる可能性もあります。
リラックスしようとほうじ茶を飲んで、逆に不眠やめまい、下痢などの症状に悩まされてしまっては意味がありません。
また、妊娠中にカフェインを過剰摂取すると胎児の発育を阻害し、低体重児になってしまう恐れもあるとされています。
妊娠中はカフェインの適正量も少なくなるため、より注意が必要ですね。
ほうじ茶にはどれくらいのカフェインがはいっているのかな?
では、他のカフェインを含む飲み物と比較をしてみてみましょう。
食品名 | カフェイン濃度(100mlあたり) |
エナジードリンク(カフェイン含有の清涼飲料水) | 32~300mg |
玉露(浸出液) | 160mg |
コーヒー(浸出液) | 60mg |
紅茶(浸出液) | 30mg |
ほうじ茶 | 20mg |
煎茶(浸出液) | 20mg |
ウーロン茶(浸出液) | 20mg |
玄米茶(浸出液) | 10mg |
上記のように、コーヒーや玉露は飛び抜けてカフェイン量が多いことがわかります。
それと比べると、ほうじ茶は1/8~1/10のカフェイン量になります。
我が家の湯呑を測ってみると、なみなみに注いで約180mlでした。
つまり、湯呑み一杯のほうじ茶には約36mlのカフェインが入っている計算になります。
ということは、一日湯呑10杯以上のほうじ茶を飲まないと適正量を超えるカフェインにはならないということです。
一日1800mlはなかなかの量ですね。
2Lの水を飲む方もいるので、出来なくはないでしょうが、私はそんなに飲めない自信があります。
カフェインによるデメリットが気になる方は、ほうじ茶をガブガブ飲むのは控えたほうがいいのかもしれません。
リラックスしたい時に、嗜む程度にすると良いでしょう。
カテキンの含有量が少ない
ほうじ茶のもう一つのデメリットは、カテキンが少ないことです。
カテキンは焙煎することによって揮発(通常の温度で液体が気体になること)して少なくなってしまうのです。
カテキンとは煎茶に含まれるポリフェノールの一種です。
カテキンの効能は、抗ウイルス作用、免疫力アップ、がん予防、血糖値上昇の抑制、口臭予防などがあります。
せっかくの効能が少なくなってしまうのはすこし残念ですね。
カテキンの効能を期待する場合には、紅茶など別のお茶を飲むのがおすすめですよ。
発がん性があるかもしれないアクリルアミドも含まれる
ほうじ茶には焙煎により、アクリルアミドが発生してしまいます。
アクリルアミドは他にフライドポテトやポテトチップスなどじゃがいもを揚げた食品や、ビスケットクッキーなど小麦粉を焼いたお菓子に多く含まれています。
アクリルアミドは国際がん研究機関による発がん性分類において、「おそらく発がん性がある。」に分類されている物質です。
自動販売機で販売しているほうじ茶2缶のアクリルアミドの摂取量はおよそ2.8〜9.8μgです。
農水省では、アクリルアミドの平均摂取量は成人1日当たり69〜118μgであり、「直ちに茶類の摂取方法を変える必要はないと思われる」としています。
アクリルアミドが入っているからといって「今すぐ飲むのをやめないといけない!」ということはありません。
適量を飲む分には問題ないと判断しても良いでしょう。
飲みすぎなければ身体に影響がでるおそれはないよ。
ほうじ茶はデメリットより効能に注目!嬉しい効果5選
ここまでほうじ茶のデメリットについてお伝えしてきました。
ほうじ茶にはカフェインなどデメリットになる可能性がある物質が含まれていますが、適量を守って飲めば問題はありません。
加えて、ほうじ茶を飲むことでリラックス効果や抗酸化作用などが期待できるなど、デメリットを上回る嬉しい効能がたくさんあるんです!
デメリットばかりを気にして、全く飲まないのはもったいないですね。
ほうじ茶にはリラックス効果がある
ほうじ茶の効能といえばリラックス効果です。
ほうじ茶ならではの香ばしい香りは茶葉を焙煎する過程(アミノ酸と糖が高い温度で加熱されること)で生まれます。
この香ばしさは「ピラジン」という香り成分によるものです。
ほうじ茶だけでなく、麦茶やコーヒー、ローストナッツにも含まれます。
ピラジンには血行を良くし、脳にリラックスして精神を安定させる効果や、冷え改善、肩こりの緩和、イライラや不安を抑える効果が期待できますよ。
更に、アミノ酸の一種である旨味成分「テアニン」が含まれており、こちらもリラックス効果が期待できます。
ほうじ茶に含まれている「テアニン」は、緑茶などに比べ1/10程なのですが、ほぼ同様のリラックス効果が得られるとされています。
しかも、お茶を飲んでいないのに、飲んだ時と変わらないほどのリラックス効果が現れることがわかったのです!
ほうじ茶の香りを嗅いで「ホッとする」のは、このテアニンによるものだったんですね!
ほうじ茶は収穫時期や焙煎によりカフェインが減る!
前述の表の通り、ほうじ茶は焙煎することで玉露や紅茶よりはカフェインが少なくなります。
カフェインはお茶の若い芽に多く含まれており、新茶には若い芽が多く使われます。
しかし、ほうじ茶の茶葉を収穫する秋以降にはカフェイン量が激減するんです。
加えて、高温で煎する時にカフェインが昇華(個体から気体へ変化)するため、ほうじ茶は苦味が少なくすっきりした味わいを楽しめるのです。
カフェインが少なくなることで苦味も減るんですね。
カフェインが少ないため利尿作用も弱まり、水分補給にも○。
それでもカフェインが気になるあなたには、こちらの商品はいかがでしょうか?
カフェインフリーのほうじ茶で、250℃で焙煎されて香ばしさは抜群!
棒を細かく砕いているので抽出しやすく、ホットもアイスも両方楽しめます。
レモンより多い!ビタミンC
ビタミンCは熱に弱いとされていますが、ほうじ茶や煎茶にはカテキンが含まれています。
そして、カテキンとビタミンCを同時に摂取することでビタミンCが壊れにくくなります。
カテキンは焙煎によって減ってしまいます。
しかし、煎茶より茶葉を多く使うことと、水分を飛ばしていることで軽くなっているので煎茶よりビタミンCが多いという説があります!
その量、レモンの約5倍のビタミンCと言われています。
カテキンとビタミンCを同時に摂取すると吸収率が高くなるので一石二鳥ですね♪
ビタミンCには美肌効果、ストレス対策、免疫力アップがあります。
女性にはとっても嬉しいメリットですね。
ビタミンEは強い抗酸化作用がある
ビタミンEは細胞を活性化させる効果があり、がん、老化防止予防に繋がります。
その他にも、血行をよくする、動脈硬化、心筋梗塞を予防する、ホルモンバランスを整える作用があります。
ビタミンEはビタミンCと同時に摂取すると、吸収率が高くなるので、ほうじ茶は上手にビタミンを摂取できるメリットがあります。
血液サラサラで消臭効果!
ほうじ茶にはクロロフェルが含まれており、強い消臭効果があります。
クロロフェルには血液の流れをよくする働きがあり、サラサラで健康な血液状態にしてくれます。
血液状態が良くなると、腸を介した体調不良からの体臭、口臭を改善してくれます。
お腹も健康になると、体臭にまで影響してくるんですね!
脂っこい食事との相性は○。
一日一杯を習慣化すると、体臭予防に期待できるかもしれません。
ほうじ茶のデメリットで飲み過ぎ注意!美味しい淹れ方
ほうじ茶はデメリットよりメリットが多いことが分かったところで、ほうじ茶をより美味しく飲む方法をチェックしてみましょう。
ほうじ茶を淹れる温度は100℃が適温。沸騰したお湯を一気に入れることで、香ばしくて美味しいほうじ茶になりますよ。
ここからは飲み過ぎ注意の美味しいほうじ茶の淹れ方と、ほうじ茶ラテの作り方をご紹介します。
ほうじ茶には先述の通り、カフェインやアクリルアミドが含まれています。
美味しいからといって、ついつい飲み過ぎないよう注意しましょう♪
ほうじ茶を美味しく淹れるポイントは100℃のお湯
ほうじ茶は100℃のお湯で淹れることにより、香ばしく美味しい味わいになります。
詳しい入れ方は以下を参考にしてみてください。
<用意するもの・1人分>
- 急須
- はかり
- 沸騰したお湯 130ml
- ほうじ茶 3g
こうすることで、ボディと香りお茶の全ての風味がバランスよく出ます。
あまり長い時間放置すると苦味が強くなってしまうので要注意です。
美味しいほうじ茶を淹れるには、入れる器を温めることと、熱々のお湯を使うことが重要なんですね。
ほうじ茶ラテを作ってみよう
ほうじ茶をそのまま飲むのも美味しいですが、アレンジすると別の楽しみ方が出来ます。
手軽にティーバックタイプのほうじ茶でも作れるほうじ茶ラテのレシピをご紹介します。
<材料/1人分>
- ほうじ茶(ティーバックタイプ)2包
- 牛乳 200cc
- 砂糖 小さじ1
ラテは飲みたいけど、お鍋で煮出すのが面倒!!
というあなたにはこちらはどうでしょうか。
牛乳を注ぐだけで簡単に美味しいほうじ茶ラテが飲めちゃいます。
アイスやホットにも出来ますし、かき氷やお菓子づくりにも使える優れものです!
牛乳を豆乳に変えたり、ホイップクリームをトッピングしたり、低脂肪乳にしたりとアレンジは無限大。
美味しいのでデメリットを忘れて飲み過ぎちゃいそうです(笑)
ほうじ茶にはカフェイン量などのデメリットもありますが、一日に適量を飲むことでリラックスや美容、老化防止など嬉しい効果が期待できます。
是非お家でやってみてください♪
まとめ
- ほうじ茶のデメリットはカフェインや発がん性があるかもしれないアクリルアミドが含まれること、カテキンが少ないことなど
- カフェインを過剰摂取するとめまいや下痢、吐き気などの症状が出る危険がある
- カフェインやアクリルアミドについては、適量を飲む分には健康に問題はない
- ほうじ茶はテアニンとピラジンによりリラックス効果の高いお茶である
- ほうじ茶にはビタミン類が豊富に含まれており、美肌や老化防止に効果的
- ほうじ茶は熱いお湯を一気に入れると香り高く美味しいお茶になる
- 飲むだけでなくラテやお菓子とアレンジの幅が大きいのもほうじ茶の魅力
ほうじ茶にはデメリットもありますが、それを上回る程多くのメリットがあるお茶でした。
飲み過ぎには要注意ですが、ホットにアイスに、ラテなどアレンジしながら、美味しく、楽しくほうじ茶を味わってください。
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