オール電化でもガス契約できるが高費用!生活様式に合わせた選択を

住まい

オール電化住宅ではガス契約をしなくても電気料金の契約のみで光熱費をまかなえますが、ガスコンロやガス乾燥機も使いたい!と考える家庭も多いようです。

オール電化住宅でも、ガスを契約して配管や機器設置工事を行うことでガスを使うことができますよ。ただし、導入やメンテナンスに高い費用がかかります。

オール電化でガスを契約すると、両方の初期費用や基本料金、メンテナンス費用を支払う必要があるためです。

ご家庭のライフスタイルに合わせて、オール電化かガスか、どちらかに統一するのがおすすめですよ。

今回はオール電化住宅でガス契約する場合の費用や、オール電化とガスのメリットとデメリット、光熱費を節約できる太陽熱利用システムについて解説します。

オール電化でもガス契約と工事でガスコンロが使える

オール電化住宅では、給湯や料理なども電気を使って行うため、ガスの契約をしなくても電気料金の契約をするだけで光熱費をまかなうことができます。

オール電化住宅でガスも契約して使うことはできるんでしょうか?

オール電化住宅でも、ガス会社と契約して配管工事などを行うことでガスコンロやガス乾燥機を使うことができますよ。

ガスを併用するより光熱費が安いなどの理由から人気のオール電化ですが、料理の際の火力やライフスタイルからガスも使いたいと考える人も多いようです。

しかし、その場合メリットよりもデメリットのほうが多いかもしれません。

オール電化でガスも使うとなると、両方の初期費用や基本料、メンテナンス費用などがかかってしまうことが理由として挙げられます。

実際にガスを導入する場合、費用はいくらかかるんでしょうか?

ガスを導入するには、工事費や設備費などを合わせてプロパンガスなら15万円、都市ガスなら25万円程度かかります。

まずはそれぞれの費用について、くわしく確認していきましょう。

プロパンガスの導入費用は15万円程度かかる

プロパンガスの導入にはガスボンベやガスメーター、ガスコンロなどの設置、配管工事、確認作業が必要です。

それらにかかる費用を合計すると、プロパンガスの場合15万円程度が相場といわれていますよ。

プロパンガスはガスボンベを設置するスペースがあれば導入することができます。

しかし、オール電化の場合は既に設置しているエコキュートなどに加えてさらにスペースをとってしまうことになるため、設置が可能か確認しましょう。

都市ガス引き込み工事は15万円かかる

都市ガスはプロパンガスよりもガス代が安いですが、自宅の敷地内までガス管を引き込む工事を行う必要があります。

工事には10~15万円ほど費用がかかるといわれており、敷地まで引き込むガス管の長さによっても1mで1万円前後費用が変わってくるようです。

加えて、ガスを使う際にはガス管の引き込み工事だけでなく、ガス機器の設置なども必要になります。

ガスコンロなどのガス機器の導入にかかる費用は10万円〜15万円程度が相場です。都市ガスの導入には合計25万円程度はかかると考えておきましょう。

また、都市ガスは供給地域が都市部に集中しているため、まずはお住まいの地域に都市ガスが供給されているかを確認する必要があります。

都市ガスの供給区域内であれば、都市ガス会社に連絡して実際に敷地を見てもらい、見積もりを取ってみましょう♪

1kWhあたりの料金はオール電化より都市ガスが安い

オール電化住宅だけどガスコンロで料理がしたい、「乾太くん」などのガス乾燥機を使いたいということでガスの導入を検討する家庭も多いようです。

ガスを導入するとガス代もかかるわけですが、オール電化とガスの料金単価を比べるとどのくらい違うんでしょうか?

ガスも使うと電気とガス両方の基本料金がかかますが、1kWhあたりの値段は電気より都市ガスのほうが安くなります(深夜から早朝までの時間帯を除く)。

電力会社によっては、コンロだけガスを使うといった場合も電気料金はオール電化のプランが適用されるようです。

それぞれの料金単価について、北海道ガスが試算した数値があるのでご紹介します。

電気は北海道電力で70Aを契約した場合の料金単価、ガスは北海道ガスの熱エネルギーを電気へと変換して1kWhあたりの費用を計算した数値です。

種類時間帯1kWhあたりの費用
ガス24時間17.01円
オール電化午後時間40.67円
朝晩時間30.90円
上記以外の時間14.63円

日中はガスのほうが安いため、日中によく料理をする場合は長期的にみるとガスコンロを使うほうが光熱費を抑えられるかもしれませんね。

しかし、それぞれのご家庭のライフスタイルによってかかる金額は大きく変わってきます。

どちらが安くなるかはそれぞれの家庭によって違うわけですね。

ライフスタイルやガスの導入費用なども考慮したうえで、場合によってはオール電化かガスのどちらかにすることを検討してみてもいいかもしれません。

ガスとオール電化、それぞれのメリットとデメリットは次の項目で解説していきますので、ぜひ参考にしてみてください。

オール電化はガス併用より日中不在の家庭向き

ガス併用とは従来の一般的なエネルギーの使い方で、照明や家電などには電気を、料理や給湯にはガスを使う方法のこと。

オール電化はガスを併用するより光熱費が安くなり安全性も高いということで、近年オール電化住宅を選ぶ人が増えているようです。

オール電化は昼間の電気代が高く夜間の電気代が安く設定されているため、日中不在で夜間に給湯や料理をするというご家庭に向いています。

逆に、普段日中は家にいてよく電気やガスを使うという場合はガス併用のほうが向いているかもしれません。

それぞれのご家庭のライフスタイルに合わせてオール電化かガス併用かを選ぶことで、光熱費を抑えることができるようになりますよ。

ここからはオール電化とガス併用のそれぞれについて、メリットとデメリットを確認していきましょう。

あなたのご家庭にはどちらが合っているでしょうか?

オール電化のメリットとデメリット

オール電化の主なメリットは次の4つです。

オール電化のメリット
  • ガスを併用するより光熱費が安い
  • 火を使わないため火事の心配が少ない
  • 災害などですべてのライフラインが止まってしまった場合、電気が1番早く復旧する
  • 災害時に貯湯タンク内の水を飲用以外の生活用水に使用できる

4人家族の場合、ガスを併用するよりも年間の光熱費を2万円程度安くすることができるとされています。

また、火を使わないため小さなお子さんや高齢のご家族がいるご家庭ではIH調理器が使えると安心です。

そして、災害時にオール電化はデメリットが多いのではと思っていましたが、断水に備えられるのはうれしいポイントですね♪

ライフラインがすべて止まってしまった場合電気が1番早く復旧するので、ガス併用の過程と比べて早い段階で普段と変わらない生活に戻ることができます。

さらにカセットコンロや飲用水、バッテリーなどを備えておけば、災害時にも慌てず対応できそうです。

一方、オール電化のデメリットとしては次の3つが挙げられます。

オール電化のデメリット
  • 昼間の電気代が高い
  • 初期費用やメンテナンス費用が高い
  • 停電時には使えない

電力会社のオール電化プランは、料金単価が昼間は高く、夜間は安く設定されています。

昼間に在宅でよく電気を使う場合には、その料金単価設定がデメリットになることもあるため、ライフスタイルに合っているかを確認しましょう。

また、エコキュート本体は2〜4人家庭用のタイプで50万円ほど、さらに工事費に10万円程度かかるため、合計でおよそ60万円の出費になります。

加えて、エコキュートの耐用年数は10〜15年とされており、その都度本体を買い替えるなどメンテナンスの必要があるんです。

本体交換時には導入時同様50〜60万円ほどの費用がかかります。

費用の高さについての対策としては、国や自治体による補助金がありますよ。

2022年7月現在では、以下の補助金制度が使えます。

補助金制度補助者交付申請期限
こどもみらい住宅支援事業2022/3/28〜2023/3/31
各自治体の補助金制度自治体各自治体による

自治体によって金額や期間が違う場合もあるため、ぜひ一度確認してみましょう。

ガス併用のメリットとデメリット

ガス併用のメリットは主に次の4つです。

ガス併用のメリット
  • オール電化よりも初期費用やメンテナンス費用などが安く済む
  • 停電時にも料理をしたりお湯を沸かしたりできる
  • 強い火力で料理ができる

オール電化と比較したとき、ガスの1番のメリットは導入時とメンテナンス時の費用の安さだと思います。

初期費用だけでなく、定期的なメンテナンスも安く抑えられると家計的には助かりますね。

また、電気代とガス代を分けて管理できるため将来資源の供給料金が変動した場合、安いほうの資源の利用料を増やせば光熱費を調整できるかもしれません。

そして、個人的には強い火力で料理ができるのもガスの魅力だと思います。中華鍋なども使えますし、子供に火加減を教えることもしやすいです♪

ガスを併用するデメリットは主に以下の2つが挙げられます。

ガス併用のデメリット
  • 火事やガス漏れに注意が必要
  • オール電化より光熱費が高い

ガスは火事やガス漏れに注意が必要ですが、最近は一定の温度になると自動で火が消えるなど安全装置を付けることが義務付けられ安全性が高まっていますよ。

また、オール電化より光熱費が高いとされるガスですが、ガスを使いながら光熱費を抑える方法があるんです。

都市ガスの供給地域ではプロパンガスではなく都市ガスを選ぶことや、電気とガスのお得なセットプランがある電力会社を検討するのがおすすめですよ♪

電気とガスのセットプランがある主な電力会社は次の通りです。

  • 東京ガス
  • 大阪ガス
  • 中部電力
  • 北海道ガス

上記以外にも「電気 ガス セットプラン」で検索すると、セットプランを提供している会社や具体的なプランを見ることができます。

ぜひ一度チェックしてみてはいかがでしょうか。

オール電化とガスどっちも太陽熱で光熱費を抑えよう

オール電化とガス、どっちを選んだ場合でも光熱費を抑える方法はあるんでしょうか?

近年電気料金の値上げが続いているため、オール電化とガスのどっちを選ぶ場合も、光熱費を抑えるために「太陽熱利用システム」の導入がおすすめです。

太陽熱利用システムとは、太陽の熱を利用して水や空気の温度を上げることにより、給湯や暖房用に利用するシステムのこと。

太陽熱利用システムでまかなった分の給湯や暖房には電気やガスを使わないため、光熱費の削減につながります。

住宅の屋根に集熱器を設置して、軒先や屋内に蓄熱槽を設置します。これらの設備はオール電化住宅とガス併用住宅、どちらにも設置可能です。

燃料や電力をほとんど必要とせず、CO2排出量を抑えられるため省エネ対策として注目されています。

太陽光発電とどう違うんでしょうか?どっちがどんな機能なのか区別がわかりません…。

太陽光発電と混同しやすいですが、太陽熱利用システムは電気ではなく熱エネルギーを使用しています。

また、太陽光発電より安価ですし、エネルギー変換効率も高いため集熱器の面積が小さくても設置できますよ。

太陽熱利用システムは太陽光発電よりも導入しやすい

太陽光発電に興味があっても、初期費用やメンテナンス費用が高いことから二の足を踏んでしまいがちです。

太陽光発電の導入費用は約150〜200万円といわれています。

一方、太陽熱利用システムの導入費用は20〜90万円と太陽光発電の半分以下で済むんです。

また、エネルギーの変換効率も太陽光発電は15%程度なのに対し、太陽熱利用システムは50%程度と効率よくエネルギーを使うことができますよ。

太陽光発電より諸費用が安く済み、集熱器の小ささから外観への影響も少ないのはうれしいポイントですね♪

メリットたっぷりの太陽熱利用システムですが、一方でデメリットもあります。

天気や日照時間の影響を受けるため、日当たりの悪い場所ではメリットを十分に受けられない可能性があるんです。

導入を検討する際は、施工業者と相談してそれぞれの住宅に合ったシステムを選びましょう。

太陽熱利用システム導入には補助金制度もある

2022年7月現在、太陽熱利用システムを導入する際に使える国の補助金制度があります。

エコキュートに使える国の補助金制度「こどもみらい住宅支援事業」を、太陽熱利用システムにも使うことができるんです。

交付申請期限は2022年3月28日〜2023年3月31日となっているので、導入を検討しているあなたはぜひ施工業者に相談してみましょう♪

まとめ

  • オール電化住宅はガスの契約をしなくても、電気料金の契約だけで光熱費をまかなえる
  • オール電化住宅でもガスを契約して配管や機器設置工事を行うことで、ガスコンロやガス乾燥機を使うことができる
  • プロパンガスの導入費用は15万円、都市ガスの導入費用は25万円程度かかる
  • オール電化でガスも契約する場合、両方の初期費用や基本料金、メンテナンス費用がかかり出費がかさむため、どちらかに統一するのがおすすめ
  • オール電化のメリットは光熱費の安さや安全性の高さ、災害時の復旧の早さ
  • オール電化のデメリットは初期費用やメンテナンスでそれぞれ60万円程度の出費がかかること
  • ガスのメリットは初期費用とメンテナンス費がオール電化よりも安く済むこと
  • ガスは光熱費の高さがデメリットだが、電力会社によっては電気とガスのお得なセットプランがあるためおすすめ
  • オール電化かガス併用を選ぶかはそれぞれの家庭のライフスタイルに合わせて選択することが大切
  • オール電化とガスのどちらを選んだ場合でも、太陽熱利用システムの導入で光熱費の節約を図るのがおすすめ

今回はオール電化でのガス契約について解説しました。

オール電化でもガス機器の使用は可能ですが、費用がかさむためオール電化かガス併用か、どちらかに統一するのがおすすめです。

ご家庭のライフスタイルや予算に合ったプランで快適に過ごせるといいですね♪

コメント

タイトルとURLをコピーしました