オール電化はお金がかかるイメージがありますが、実際には初期費用や電気代が平均でいくらかかるんでしょうか。
今回は4人家族を想定して平均金額を算出しました。
地域や電力会社によって差があるものの、4人家族がオール電化で暮らす場合、平均初期費用60万円、電気代は年間17万円かかります。
この金額だけだと、やっぱりオール電化は高いと思うかもしれません。
しかし、初期費用や電気代はガスを使うよりも平均金額が高くなるものの、実は光熱費全体でみるとオール電化のほうが金額を抑えられるんです♪
ただし、ライフスタイルによってはオール電化が向いていない場合もあるので注意しましょう。
今回は4人家族がオール電化住宅で暮らす際の電気代やメリットとデメリット、補助金などについて解説していくので、ぜひ参考にしてみてください。
オール電化の電気代平均は4人家族で17万前後
オール電化は高そうなイメージがあるんですが、4人家族の場合の電気代は平均いくらなんでしょうか?
4人家族がオール電化住宅で生活する場合、電気代の年間平均は17万円前後といわれています。
電気代で年間17万円と思うと高く感じますが、オール電化の場合は光熱費全体での金額です。
しかし、これはあくまで目安の金額。実際は地域や季節によっても電気代が大きく変わってくるんです。
オール電化の年間電気代は地域によって差が大きい
オール電化に限らず、電気代は地域によって差があります。
利用する電力会社の料金単価が違ったり、住んでいる地域の気候に合わせて使用電力量が違ったりするためです。
実際地域によってどれほどの差があるんでしょうか?
今回、主な10大電力会社別の年間電気代平均額を次の表にまとめてみました。
これは4人家族を想定してオール電化向けのプランで試算したり、各電力会社のホームページを参考にしたりして算出した数値です。
それぞれのご家庭のライフスタイルによっても電気代が変わるため、あくまで参考程度に捉えておきましょう。
電力会社 | オール電化電気代/年 |
北海道電力 | 233,270円 |
東北電力 | 151,252円 |
東京電力 | 175,454円 |
北陸電力 | 124,841円 |
中部電力 | 131,030円 |
関西電力 | 192,200円 |
中国電力 | 168,000円 |
四国電力 | 156,327円 |
九州電力 | 188,711円 |
沖縄電力 | 137,900円 |
お住まいの地域の電気代平均金額はいくらだったでしょうか。
北海道と北陸では平均で年間10万円ほどの差があることがわかります。
北海道は暖房費などでほかの地域よりも電気代が高いだろうとは予想していましたが、まさかこんなにも差があるのは驚きでした。
オール電化の電気代平均は高いがメリットも多い
オール電化とは調理や照明、暖房、給湯などをすべて電気で行うことで、オール電化はその特徴からガスを使う場合とは違ったメリットがあります。
オール電化にすると平均の電気代は高くなりますが、光熱費全体でみると金額を抑えられたり、ガスより安全性が高かったりとメリットがたくさんあるんです。
しかし、オール電化には初期費用や昼間の電気代が高いことなどのデメリットもあります。
場合によってはオール電化が向いていないという方もいるため、しっかりメリットとデメリットを確認してから導入するのがおすすめです。
オール電化のメリットは光熱費の安さと安全性
オール電化の主なメリットは次の5つです。
オール電化は高いというイメージがありますが、実はガスを使うより光熱費を安く抑えられるんです。
各電力会社のオール電化プランを使うことで夜間に安く電気を使えて、平均の電気代を安く抑えられることが理由です。
ガスを使う場合の光熱費は、4人家族で平均年間19万円といわれているので、オール電化に変えると年間の光熱費を2万円前後抑えられる計算になりますね♪
また、ガスを使っている場合は電気代に加えてガス代も払う必要がありますが、オール電化ではガス代を別で支払う手間が省けます。
そして、IHなら火事の心配が少ないのもうれしいポイントのひとつ。
小さいお子さんや高齢のご家族がいる場合にはIHのほうが安心かもしれませんね。
加えて、災害などですべてのライフラインが止まってしまった場合、1番早く復旧するのが電気だといわれています。
電気が復旧すれば料理をしたり暖房を使ったりできますね。
オール電化では電気で沸かしたお湯を貯めておく貯湯タンクがあるため、断水していてもひとまずはタンク内の水を使うことができるので安心です。
タンク内の水は飲用以外の生活用水として使えますよ。
オール電化は災害時に不利なイメージがあったんですが、必ずしもそうではないことが分かりました。
オール電化のデメリットは高い初期費用と停電時の対応
オール電化の主なデメリットとしては、次の3つが挙げられます。
オール電化は初期費用として、機器と工事の費用を合わせて60万円前後かかります。
しかし、メリットのなかでお伝えしたように毎月の光熱費がガスを使うよりも安く抑えられるので、長い目でみればお得です。
また、停電時には料理ができないなどのデメリットがありますが、非常時のためにカセットコンロなどを用意しておくことで解消できますよ。
オール電化かガスかに関わらず、非常用に少し大きめのバッテリーを用意しておくのもおすすめです。
バッテリーと飲用水があれば、ケトルでお湯を沸かして赤ちゃんのミルク作りなどもできますね♪
ただし、昼間家にいて電気をよく使うという場合には、オール電化にしても思ったような節約効果は得られないかもしれません。
電力会社のオール電化プランは昼間の料金単価を高く、夜間の料金単価を安く設定しているためです。
各電力会社のホームページでは、今実際に使っている電力量を入力して最適なプランやオール電化に切り替えた際のシミュレーションをすることができます。
オール電化への切り替えを検討する際にはぜひシミュレーションしてみるのがおすすめですよ♪
オール電化より電気代平均が低いガスもメリットあり
ここまでオール電化の電気代平均金額や、メリット・デメリットをお伝えしてきました。
オール電化より光熱費の平均金額は高くなるものの、やっぱりガスのほうが向いているかもという方もいらっしゃるのではないでしょうか。
ガスを使う場合、初期費用の安さと停電時でも料理ができることなどがメリットとして挙げられます。
また、電気代とガス代を分けて管理できるため将来資源の供給料金が変動した場合、安いほうの資源の利用料を増やせば光熱費を調整できるかもしれません。
ここからはガスを使うメリットとデメリットを確認してみましょう。
ガスを併用するメリットとデメリット
ガスを併用するのは従来の一般的な使い方で、照明や家電などには電気を、料理や給湯にはガスを使う方法です。
ガスを併用することのメリットは主に次の3つが挙げられます。
ガスの場合、初期費用だけでなくメンテナンス費もオール電化より安く済みます。
また、災害などで停電したときでもガスが使えれば料理やお湯を沸かすことができますね。
私も大地震で停電したときにガスを使って、冷蔵庫内の食品が傷む前に料理できたのはとても助かりました。
あとは、強い火力で料理ができるのもガスを併用するメリットのひとつです。
わが家は家を建てる際に、中華鍋を振りたいがためにガスを選びました(笑)
そういった意味でも、オール電化とガスのどちらが自分のライフスタイルに合っているのかを考える必要がありそうですね。
メリットがある一方で、ガスを使うデメリットもあります。主なデメリットは次の2つです。
やはり1番のデメリットはオール電化より平均光熱費が高くなることだと思います。
しかし、ガスを使う場合でもLPガスから都市ガスに変えたり、エコジョーズなどの省エネ給湯器を導入したりすれば、ガス代を節約することができますよ。
また、ガスの場合火事やガス漏れも注意すべきポイントですが、最近は一定の温度になると自動で火が消えるなど安全機能付きのタイプもあります。
チャイルドロックがついているものもあるので、小さいお子さんがいる家庭はぜひ購入前に確認してみましょう。
ガス併用にはハイブリッド給湯器という選択肢もある
ハイブリッド給湯器とは、電気とガスの両方でお湯を作れる給湯器のことです。
電気で一定量のお湯を作っておき、そのお湯を使い切ったらガスでお湯を沸かします。
光熱費は電気代とガス代の両方を支払う必要がありますが、電力会社のオール電化プランを使うことができ、電気代とガス代の両方を節約することができますよ。
一方で、ハイブリッド給湯器のデメリットとしては初期費用が高いことが挙げられます。4人家族向けのものは70万円ほどすることも。
リースで初期費用の負担を減らすという方法もあるので、販売店やガス会社、リフォーム業者などに相談してみるのもおすすめです。
オール電化の電気代平均は補助金と節約術で下げよう
オール電化に切り替える際、やはりネックは初期費用と電気代の平均金額が高いことだと思います。
なんとか少しでも平均より初期費用や電気代を抑える方法はないでしょうか…。
そんなあなたにぜひチェックしていただきたいのが、国や各自治体の補助金制度と節約方法です。
エコキュートなど省エネ機器の導入には国や自治体の補助金制度を使えるため、補助金と節約術でオール電化を導入する際の負担を軽減しましょう。
エコキュートなど省エネ機器導入には補助金制度がある
高い省エネ性能をもつ住宅の取得や、住宅のリフォームで省エネ機器を導入する際に利用できる補助金制度があります。
2022年7月現在では次の補助金制度が利用できますよ。
補助金制度 | 補助者 | 交付申請期限 |
こどもみらい住宅支援事業 | 国 | 2022/3/28〜2023/3/31 |
各自治体の補助金制度 | 自治体 | 各自治体による |
それぞれの補助金制度により対象の機器や年齢の制限、補助金額などが決まっているため、国や各自治体のホームページを必ず確認しましょう。
夏や冬も節約術でオール電化の光熱費を抑えよう
1年のなかでもクーラーを使う夏や暖房を使う冬などは電気代の平均金額が上がりやすくなります。
こればかりは料金単価が安い夜間だけ使うようにするのは難しいですもんね。
オール電化で夏や冬の電気代を少しでも抑えたい、という場合にはエコキュートの使い方が大切になってきます。
お風呂などでお湯をたくさん使う冬にはお湯を多く沸かす設定に、あまり使わない夏は省エネ設定にするのがおすすめです。
また、利用している料金プランの料金単価が高い時間帯を確認し、その時間帯は自動沸き増しをしないようにピークカット設定をすることで節約できますよ。
エコキュートで電気代を抑えるためには、季節や時間帯に合わせて設定を切り替えることが大切ということですね。
そして、家族のライフスタイルが変わるときには契約中の電気料金プランが最適なのかを見直す必要があります。
エコキュートを導入するときには補助金を利用して、導入後は設定がライフスタイルに合っているかを確認して、少しでも負担を減らせるといいですね♪
まとめ
- 4人家族の場合、オール電化の電気代は平均で年間17万円かかる
- 平均電気代は地域や電力会社によって差があり、4人家族で10万円ほど差がでる場合もある
- オール電化はガスと比較して初期費用や電気代が高いが、光熱費で比較するとオール電化のほうがお得で安全性も高い
- 昼間家にいて電気をよく使うという場合には料金単価が高いため、オール電化にしても思ったような節約効果は得られない可能性もある
- ガスはオール電化よりも初期費用やメンテナンス費が安く済み、高い火力で料理できるため、ライフスタイルに合わせて選ぶことが大切
- オール電化に切り替える際には、国や自治体の補助金制度を使うことができる
- 季節や時間帯に合わせてエコキュートの設定を切り替えることで、電気代金額を平均より抑えられることも
今回は4人家族を想定して、オール電化の電気代やメリットとデメリット、補助金や節約術などを解説しました。
オール電化は一般的にガスより光熱費を抑えられるとされていますが、本当にご家庭のライフスタイルに合っているかを確認する必要がありそうです。
オール電化への切り替えを検討している場合は、ぜひ電力会社のホームページでシミュレーションをしたり、問い合わせたりしてみましょう♪
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